jouno

超短編


見習い魔術師が偶然にもホムンクルスの生成という神秘に至る。意想外なことに性別のない彼らは勝手に殖えていく。(ちなみに大きさは手のひら大。試験管からは出られる)かれらに離れたところで会話する力があることに魔術師は気がつき、それが隣国に攻め滅ぼされる直前であった王へと取り入る端緒となる。魔術師は、彼らが会話を取り次ぐ真虚の空間の存在を想定し、その秘密に心を悩ませる。一方で、王へと初めて魔術師の手から譲り渡されたホムンクルスは、次第に個性を獲得していく。戦争ではホムンクルスの力によって情報の力により絶大な強さを得た王だが、隣国の一つ、魔術師の統べる王国が、ホムンクルスの存在を察知し、それを奪おうと女魔術師の刺客を送り込む。幼い王子は、王のホムンクルスの最初の分裂子と二人だけの特別な絆を結ぶ。状況が緊迫していく中、最初のホムンクルスが病に倒れる。そのころ、遠い帝国のひとりの牧師が神の啓示を受ける。人の子の時が奪われようとしていると。ゆっくりと、ホムンクルスは殖えていくが、それはどうやら、人間との個人的な絆の有無と関係があるようだった。女魔術師が見習い魔術師を殺し損ねたころ、街では最初のホムンクルス殺しが起きる。ホムンクルスたちの会話がそこで行われる真虚の空間にノイズが走り始め、やがて、会話をしている二人のホムンクルス以外の、姿のない声が聞こえ始める。戦争の気配の中で、偏見から迫害されたひとりのホムンクルスが持ち主から逃げ出し、野心あふれるひとりの騎士と出会う。

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