jouno はてなハイク市民 (銅 14日)

jounoさんのエントリー

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jouno

超短編

 もう、星の上の桜は散り始めていた。誰もいない、広漠とした、廃墟の星。けれどそこには桜がいちめんの、いちめんの、限りもない花盛りで、降下してくる着陸艇のおこす突風は、眩暈のするような一瞬のカーテン、音はなく、風はさつさつと、わたしは、永遠というやつはこんなものかもしれないと、利いた風なことを考えながら、風が吹き荒れる、紅潮した肌の色の吹雪のなかを、もう、忘れてしまった人の、ささやかな、痕跡を確かめにいく。
 墓碑すらない、ただ、朽ちた骨が沈んでいるだけの、湖を目指して、突風の中を、急ぎもせず歩いていく。
jouno

超要約

亜弓さん涙目。
jouno

超短編

鼠と緋桜と幻灯機が、電柱の下で、けんかをしている。宇宙のうち、七つはそれを批判的に見ている。八つは哀惜の念を隠しきれない。海のそこでは、今でも地底人の大軍勢が一点突破全面展開を狙っている。突撃砲だ、歩戦の共同、パンツァー、フォー! クラウス二等兵は故郷に残した新妻の写真を取り出そうとする。駄目だ! 作劇の非情な掟がまさにかれを抹殺しようとする。いあ! いあ! 魔女たちの傷み歌、瞬転、鼠が記憶をなくし、幻灯機と緋桜が薄れて消えた。ああ、戦線の維持は困難の極みです。
jouno

うろおぼえクトゥルー神話

ことあまつかみは身を隠した、と伝承にある。
ということは、彼らこそが邪神だったんだよ!
なんだってー!

アメノミナカヌシ=アザトース、カミムスビ=シュブ・ニグラスあたりは確定。
というか、クトゥルーは九頭竜があまりにも偶然はまりすぎてるんだよなあ。
おっと、誰か来たようだ。
jouno

うろおぼえクトゥルー神話

ソワカちゃんにも地味に出てるよ。(妙法虫声経が)
jouno

超短編

「ねえねえねえ、イワン兄さん」
「ああ、何だよ。もう裁判はじまるんじゃないか?」
「兄さんが悪魔と話したって本当ですか?」
「ああ。本当に気に障るやつだよ、あいつは」
「ねえねえねえねえ、兄さん。やっぱり兄さんにも二つ名とか、異能とか・・・」
「ねえよ!」
(この後兄さんは精神科の救急車に連れて行かれたわけで・・・)
jouno

超短編

「ねえねえ、イワン兄さん」
「なんだよ」
「カーチャさんて、いいつんでれですよね」
「・・・・・・」
「まあ、兄さんにはでれないですけどね」
「帰れ!」
jouno

超短編

「イワン兄さん」
「なんだ?」
「兄さんはぺどですか、ろりですか」
「僧院に帰れ!」
jouno

うろおぼえ八犬伝

ゴールデンレトリバー・・・!
jouno

超短編

我輩は猫でもある。
名前は、ナイ。
どこで生まれたかとんと見当がつかない。
何でも薄暗いところで、無定形の塊として咆哮したり、たまに這い寄ったりしていたことは覚えている。
jouno

超短編

小惑星帯航路への貨物船に私は潜り込んだ。家出なんて初めて。父さんはどんな顔をするだろう。・・・中略・・・かれは失われた金星の地底種族の最後の生き残りだと名乗ったけれど、私はすぐに友達になれると・・・中略・・・重力兵器を暗黒星雲が・・・中略・・・太陽系をずっと見守ってきた機械知性・・・中略・・・「だが、進むんだ、前へ!」・・・中略・・・そうして、わたしの半ば意識を失った体を収めた救命カプセルは、まるで棺のように、懐かしい緑の星の大気圏へと、まっさかさまに落ちていった。


jouno

超短編

古本屋で本を買った。あやしいひとが尋ねてきた。
読んでみた。怖い話だった。途中で終わっていた。
あれ。なんかドアにぶつかってるよ。
「ああ! 窓に! 窓に!」
jouno

超短編

語るべきはあの夜のこと。おき出して偶然にぼくは裏山に巨大な青い光が物凄い速度で落ちるのを見た。急いで大人に見つからないようにぼくはその場所へ。不思議な夜だった。運命が目に見える形で空気の中に偏在しているような。そこでぼくは見たんだ。やがて歩むことになる星々の海への道のりの始まりと、千の千倍の千倍もの言葉でも言い尽くせない、そのときにはまだ、若く、傲慢だった、彼女のことを。だが、そのときにはまだ、ぼくは、自らの翼とさえ出会っていなかった。
jouno

超短編

これはパイプではない。なぜならば、ここでパイプではないと断言したからだ。だが本当にそうか? ものがたりのなかでの断定の真偽は、語られる前にあらかじめ定まっているのか? ならば、これはパイプである、と断言すれば、それはパイプなのか? 語りは真実であることを物語のルールによってゆるされる。では、その語りがくるっていたら。
これはパイプではない。だが、では、ものがたりが、まだここまでしかかたられていないとき、これは、本当は何なのだろうか。それは何者でもないのか。見定めよ、思い巡らし、耳を傾けよ。これは何だ? なにか不可思議な何か。
私は、これ、なんだかわからない何かのことをずっと考えていた。
奇妙に、懐かしい心持がしていた。
jouno

超短編

なまえはもうない。
だから、もう、互いに呼びあうことすらできない。
看守が通る。
なまえがなければ、そのなまえに、思い出を結びつけることもできない。
看守が通る。
出来事が連なることなく散乱して積み重なるだけならば、どうして、あいすることができるだろう。
看守が通る。
なまえは、もう、なくなってしまった。
jouno

超短編

猫は、我輩ではない。
残念。
jouno

超短編

はじめに桃太郎が鬼退治をし、鬼は殲滅される。が一人の鬼の赤子が桃に入れて流されて助かる。
川は第二層へと流れていく。鬼のおじいさんと鬼のおばあさんが鬼の赤子を拾う。鬼の赤子は鬼の鬼を退治する。
以下、同様にして退屈な繰り返し、鬼も、鬼の鬼も、鬼の鬼の鬼も殲滅され、際限も,慈悲も、皮肉に気がつくことも決してない。
しかし、終わりがないのであれば、始まりは本当に始まりだったのだろうか。
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超短編

絶望が、風呂桶で呑気に鼻歌を歌いながらこう言った。
ひとはみんな死んでいる。生きているなんてはなはだしい錯覚だ。死者だけがくつろいで歌を歌えるのさ。
だから俺は風呂あがりのオレンジジュースを用意しながら反論した。
死者にだって絶望くらいあるだろう。
あるさ、と絶望は相変わらず陽気な調子で、死者の絶望は、ね、この心の平穏そのものなのさ。
平穏ならいいじゃないか。羨ましいよ。
そうじゃない、平穏は、喪失の証だからさ。どうだってよくなるってことは、亡くしたってことだろう。
絶望は、穏やかな口調でコーヒー牛乳をストローで一気に飲み干した。
・・・・・・は、気取りやがって。
俺は俺の限りなくイタい絶望を呆れて見つめた。
そんなことは、そんなふうにいうものじゃないだろうに、と思いながら。
jouno

超短編

 青が来れば、全員揃う。黒電話の線を得意気に齧っているネズミに、大概にしておけよ、と私は目配せした。
 最後に青が来て,その1つ前には黄色がたどり着き、赤は始まりにドアを叩く。せっかちなのは相変わらずだ。
 草臥れた茶のソファにふんぞり返って、赤が許可も求めずたばこを吹かした。臭いがつく。私は顔を顰めた。
 「どうした、禁煙党に鞍替えしたか」
 答えようとしたとき、壊れかけのドアチャイムが悲鳴を上げた。いい頃合いだ。
 「鴉に追われてね」
 無言で立ち上がると、全員が銃を抜いて、互いに照準を向けた。
 目をつぶり、青を心にゆっくりと一、二と数え、銃を天にゆっくりと向けると、私は、太陽を撃った。
 暗闇の永劫のなかで、黄色が死ぬ音が聞こえた。やって来た青が偽りだった以上、もう青はいないのだ。
 きっとドアの外すらもう存在しない。青が、ただ青が来れば、すべてが揃っていたのに。
 
 
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