id:rory_No27
『……現状をよりよい方向へ変えていくこと、たとえば、文化の違いを超えて人々が人権を認められ、残酷な仕打ちを免れるような世界を目指すことが可能であるとしても、その手段としてポストモダニズムは、人間の普遍的本質を探る哲学理論や、主権と人権の関連性を解明する憲法理論ではなく、人々の生活を実際に向上させ、自分たちが軽蔑し、差別し、虐待してきた異民族も同じ人間だと実感させるよう、彼(女)らの情操に訴えかける実用的手段を重視する。パラダイム相互間に比較可能性が存在しない以上、理性的対話の効用は限界がある。論理が力を発揮するのは、同じパラダイムの内部に限られる。われわれの課題は、理性の極北を摩する強力な哲学理論を生み出しそれを実現することよりはむしろ、思いやりに富んだ気立てのよい人々をなるべく多く育てることである。
希望は、理性の彼方にある。』
(長谷部恭男『比較不能な価値の迷路』)
久しぶりにこの部分を読んだ。何度見てもよい。
強いて言うなら、引用した黒田と長谷部の立場は、矛盾しており、しかし、相補的である。
希望は、理性の彼方にある。』
(長谷部恭男『比較不能な価値の迷路』)
久しぶりにこの部分を読んだ。何度見てもよい。
強いて言うなら、引用した黒田と長谷部の立場は、矛盾しており、しかし、相補的である。


